共有名義の空き家を放置?生じるリスクについても解説

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共有名義の空き家を放置?生じるリスクについても解説

親族と一緒に相続したものの、共有名義となっている空き家の取り扱いに悩み、解決策が見つからないまま放置してお困りではありませんか。
共有者全員の同意が必要となるため意見がまとまらず放置しがちですが、建物の劣化による近隣トラブルの発生や、税金が大幅に上がる特定空家への指定など、思わぬリスクを抱えることになります。
本記事では、共有名義の空き家を放置することで生じるリスクと、売却できずに解体を選択した場合の費用相場やデメリットについて解説します。
将来的なトラブルを未然に防ぎ、ご自身の負担を減らして大切な資産を適切に管理・処分したいとお考えの方は、ぜひご参考になさってくださいね。

共有名義の空き家を放置する3つのリスク

共有名義の空き家を放置する3つのリスク

共有名義の空き家放置におけるリスクには、主に犯罪や近隣トラブル、建物の劣化などがあります。
まずは、放置によって生じる被害と、資産価値の低下について解説します。

犯罪リスクと責任分散

日常的な管理が行き届かない空き家は人目が届きにくく、放火や不法侵入、家財や室外機などの盗難被害を招きやすい状態です。
とくに、枯草や不用品が敷地に残っていると火が燃え広がり、近隣住宅へ大きな被害が及ぶ恐れもあるでしょう。
しかし、防犯カメラや巡回サービスの導入には費用がかかるため、共有者間での合意や負担方法の調整が欠かせません。
連絡が円滑に進まなければ対策が遅れ、被害発生後の修繕や警察への対応も複雑になる可能性があります。
第三者へ損害を与えた場合は、共有者全員が重い責任を問われることもあるため、早い段階で管理担当者と緊急連絡先を決めておくことが重要です。

近隣トラブルと対応難

敷地の雑草や樹木を長期間放置すると、枝の越境や落ち葉の飛散が起こり、近隣住民との関係が悪化しやすくなります。
また、不法投棄されたごみから悪臭や害虫が発生すれば、衛生面の深刻な苦情につながる恐れもあるでしょう。
台風や地震で屋根材、外壁、ブロック塀などが落下し、人や車に損害を与えた場合は、所有者として責任を負う可能性があります。
しかし、共有名義では剪定や補修の費用、作業時期をめぐって意見が分かれ、必要な対応が後回しになりがちでしょう。
近隣から連絡が入った際に慌てないよう、窓口となる共有者を決め、作業内容と負担割合を事前に具体的かつ明確に整理しておくと安心です。

建物劣化と修繕費増加

空き家を長期間閉め切ると湿気や結露がこもり、木材の腐朽やカビ、シロアリ被害が急速に進みやすい状態です。
また、屋根や外壁の小さな傷から雨水が入り、柱や梁、土台まで傷むと、建物全体の耐久性や強度にも影響するでしょう。
居住者がいないため雨漏りの発見が遅れやすく、気づいた時点では広範囲の修繕が必要になるケースも少なくありません。
さらに、排水管の水が蒸発すると下水のにおいや害虫が入り込み、設備内部ではサビが、床下では木材の腐朽が進む可能性があります。
劣化が重なるほど売却前の改修費や解体費が増え、資産価値も下がりやすいため、定期点検と早めの管理方針の決定が大切です。

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特別措置法による特定空家指定と税金増加

特別措置法による特定空家指定と税金増加

前章では、空き家放置の物理的なリスクについて述べましたが、法的な罰則も気になりますよね。
ここでは、特定空家に指定された場合の行政対応や、税金負担の増大について解説します。

特定空家の指定基準

空家等対策の推進に関する特別措置法では、周辺環境を守るため、市区町村が危険な空き家へ早期かつ適切に対応できる仕組みを定めています。
特定空家の主な対象は、倒壊や部材飛散のおそれがある建物、衛生上有害な状態、景観を著しく損ねる状態などです。
また、枝葉の越境やごみの放置によって、周辺の生活環境へ深刻な影響を及ぼしている場合も指定の判断材料になるでしょう。
さらに、法改正で管理不全空家という区分が設けられ、特定空家になる前の段階から行政が指導しやすくなりました。
共有者は現地の状態を定期的に確認し、危険箇所が見つかったら、指定を受ける前に補修や清掃を進めることが大切です。

行政指導と強制撤去

近隣から相談を受けると、市区町村は所有者や建物の状態を詳しく調査し、必要に応じて特定空家などに認定します。
認定後は助言や指導がおこなわれ、樹木の伐採、建物の補修、解体などによる速やかで具体的な改善を求められるでしょう。
しかし、対応しないまま勧告を受けると税の優遇措置に影響し、さらに命令へ進めば過料の対象になる可能性があります。
命令後も措置が取られない場合は、行政が所有者に代わって解体する行政代執行へ進むことも少なくありません。
その費用は共有者へ請求され、未払いが続けば財産の差し押さえにつながるおそれもあるため、初期の指導段階で対応方針をまとめる必要があります。

固定資産税の負担増

住宅が建つ土地には住宅用地の特例があり、200㎡以下の部分は固定資産税の課税標準が本来の6分の1に軽減されます。
しかし、特定空家や管理不全空家として勧告を受けると、翌年1月1日以降は特例の対象外となる可能性があるでしょう。
制度上は課税標準が最大6倍となり、負担調整を考慮した実際の税額でも、3倍~4倍程度に増えるケースがあります。
また、共有名義では代表者へ納税通知書が届くため、増額分を誰がどの割合で負担するか、新たな話し合いが必要です。
行方不明者や意思確認が難しい共有者がいる場合は対応が長引きやすいため、できるだけ早めに司法書士や弁護士へ相談しておきましょう。

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売却や処分ができず解体する費用と注意点

売却や処分ができず解体する費用と注意点

ここまで放置によるさまざまなリスクを解説しましたが、最終的な解体にかかる費用などもおさえておきましょう。
最後に、処分できず解体する場合の費用相場や、更地にするメリットとデメリットについて解説していきます。

構造別の解体費用相場

解体費用は建物の構造や広さ、立地条件によって変わり、木造は1坪3万円~5万円、鉄骨造は5万円~7万円が目安です。
鉄筋コンクリート造では1坪6万円~8万円ほどとなり、30坪の木造住宅なら90万円~150万円程度を見込む必要があるでしょう。
ただし、前面道路が狭く重機を入れられない土地では手作業が増え、運搬費や人件費が上乗せされる点にも注意が必要です。
また、解体前にはアスベストの事前調査が必要で、使用が確認されると除去費用が別途発生する可能性があります。
業者選びでは許可や登録を確認し、足場、防音シート、廃棄物処分、追加工事の条件まで見積書で比較することが大切です。

解体後のメリット

老朽化した建物を解体すると、倒壊や屋根材の飛散といった危険を取り除けるため、敷地周辺全体の安全性を大きく高められます。
また、更地なら買主が解体費用や工期を考えずに新築計画を立てられ、土地としての魅力も伝わりやすくなるでしょう。
売却代金を共有者で分ける換価分割を検討する場合も、建物がないほうが価格や処分方法の話し合いを進めやすい傾向です。
さらに、用途地域や自治体の規定を確認したうえで、駐車場や資材置き場として一時的に活用できる可能性があります。
換気や雨漏り点検、シロアリ対策などの管理が不要になるため、共有者の時間的、金銭的な負担を減らせる点もメリットです。

更地化のデメリット

更地にすると住宅用地の特例が外れ、翌年1月1日の状態によっては、固定資産税が実質3倍~4倍程度へ増える場合があります。
また、接道義務を満たさない再建築不可物件は、解体後に新しい建物を建てられず、土地の利用方法が大きく制限されるでしょう。
契約前に市区町村へ相談し、原則として幅4mの道路へ2m以上接しているか、再建築の可否を確認する必要があります。
さらに、更地でも雑草管理や不法投棄対策は続くため、草刈りや柵の設置にかかる費用を見込まなければなりません。
補助制度や解体時期も確認し、売却や活用の方針を共有者全員で決めてから工事へ進むことが大切です。

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まとめ

共有名義の空き家を放置すると、犯罪被害や近隣トラブル、建物の劣化による修繕費の増加にくわえ、共有者同士の対立も起こりやすくなります。
特定空家や管理不全空家に指定されると、行政指導や強制撤去の対象となる可能性があり、固定資産税の負担も実質3倍~4倍に増えます。
解体して更地にする場合は、高額な費用や税負担が生じるため、再建築の可否を自治体へ確認したうえで慎重に進めましょう。
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