遺留分とは?不動産評価額の調べ方についても解説

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遺留分とは?不動産評価額の調べ方についても解説

不動産を相続する予定があるものの、遺留分がどのように関わるのかわからず、不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
とくに、不動産は現金のようには分けにくいうえ、評価額の考え方によって取得額や話し合いの進め方が変わるため、相続人同士の認識に差が出やすい点に注意が必要です。
本記事では、遺留分の基本的な考え方から不動産評価額の決め方、遺留分侵害額の計算の流れ、合意できない場合の対処法まで解説します。
不動産を含む相続で後悔しないために、あらかじめポイントを整理しておきたい方は、ぜひご参考になさってくださいね。

遺留分とは

遺留分とは

不動産を相続する際におさえるべき基礎知識には、主に遺留分の定義や侵害額請求の流れなどがあります。
まずは、遺留分の概要と不動産相続時の注意点について、解説していきます。

遺留分の定義と取得割合

遺留分とは、一定の法定相続人に最低限認められている、遺産の取り分のことです。
亡くなった方は、遺言や生前贈与で財産の行き先を決められますが、残された家族への配慮も欠かせません。
そのため、相続が一部の人に大きく偏らないようにする仕組みとして、遺留分が設けられています。
遺留分を請求できるのは、配偶者や子ども、父母や祖父母などの直系尊属であり、兄弟姉妹や甥姪には認められていません。
割合は、相続人が直系尊属のみの場合は遺産全体の3分の1、それ以外は2分の1が基準です。
不動産が遺産の中心になる場合は、評価額を踏まえて遺留分を早めに確認しておくと、その後の話し合いを進めやすくなります。

遺留分が発生するケース

不動産相続で遺留分が問題になりやすいのは、不動産が高額で分けにくい財産であるためです。
たとえば、同居していた長男だけに自宅を相続させる遺言があると、ほかの子どもの取り分に影響が出ることがあります。
その場合は、自宅を取得した方に対して、ほかの相続人が金銭の支払いを求める流れになるのが一般的です。
また、生前に特定の相続人へ不動産を贈与していた場合も、内容によっては遺留分を考えるうえで確認が必要になります。
相場より大幅に低い価格で譲っていたケースや、亡くなったときに土地を渡す約束をしていたケースも、注意して見ておきましょう。
さらに、不動産の相続では、遺言だけでなく生前のやり取りも含めて整理しておくと、その後の話し合いを進めやすくなります。

侵害額請求の全体の流れ

遺留分侵害額請求は、不動産そのものを分けるのではなく、不足した分を金銭で求める手続きです。
まずは、遺言書や生前贈与の有無を確認し、預貯金や不動産を含めた遺産全体の内容を整理します。
そのうえで、不動産の評価額をもとに自分の遺留分を計算し、不足している金額を確かめていきましょう。
請求の意思を相手に伝える際は、後から内容を確認しやすいように、内容証明郵便を使うことが多くあります。
その後は、支払い金額や方法について話し合い、まとまらない場合は家庭裁判所の調停を利用して進めます。

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遺留分における不動産評価額の決め方と計算方法

遺留分における不動産評価額の決め方と計算方法

前章では、遺留分の基礎知識と請求の流れについて述べましたが、実際の請求時には、不動産の評価額をどのように決めるかが重要になります。
ここでは、遺留分算定の基準となる不動産評価額の調べ方と、計算方法について解説します。

不動産評価額の調べ方

不動産の評価額を確認する際は、まず目的に合った資料をそろえたうえで、同じ基準で見ていくことが大切です。
代表的な方法としては、土地のおおよその価格を把握しやすい路線価があります。
路線価は、相続の初期段階で土地の目安をつかみたい場合に、使いやすい資料です。
また、固定資産税の納税通知書などで確認できる固定資産税評価額は、建物も含めた参考額を手早く知りたい場面に向いています。
ただし、これらの金額は実際の売買価格と同じになるとは限らないため、見方には注意しておきましょう。

評価の合意形成と注意点

相続人同士で不動産の評価額を決める際は、まず、いつの時点の価格を基準にするかをそろえておくことが大切です。
遺留分の計算では亡くなった時点の価値をもとにするため、査定の時期にずれが出ないように進める必要があります。
そのうえで、登記事項証明書や固定資産税の資料などを共有し、同じ資料を見ながら話し合うと認識を合わせやすくなります。
不動産の価格は立地や築年数、賃貸中かどうかなどでも変わるため、条件ごとの見方も整理しておきましょう。
合意できた場合は、評価方法と金額を書面にまとめておくと、その後の行き違いを防ぎやすくなります。

遺留分侵害額の計算例

遺留分侵害額を考える際は、まず遺産全体の金額を整理したうえで、各相続人の取り分を確認しましょう。
たとえば、自宅4,800万円と預貯金1,200万円がある場合、遺産の合計は6,000万円です。
法定相続人が配偶者と子ども2人であれば、遺産全体の2分の1にあたる3,000万円が遺留分の基礎になります。
このケースでは、配偶者の遺留分は1,500万円、子ども1人あたりの遺留分は750万円です。
そのため、遺言によって配偶者がすべての遺産を受け取る内容になっていた場合は、子どもはそれぞれ750万円を請求する流れになります。

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評価額が決まらない時の専門家活用と解決策

評価額が決まらない時の専門家活用と解決策

ここまで、評価額の調べ方や計算方法を解説しましたが、相続人同士で合意できず、評価額が決まらない場合の対処法もおさえておきましょう。
最後に、当事者間で解決できないときの専門家の活用方法や、法的手段について解説していきます。

不動産鑑定士への依頼

相続人同士で不動産の評価額に考え方の差がある場合は、不動産鑑定士に相談して客観的な資料を整える方法があります。
鑑定書があると価格の根拠を示しやすくなるため、話し合いを進めるうえで役立つことがあります。
また、土地の形や接道状況、周辺の取引事例などを踏まえて判断してもらえる点も特徴です。
一方で、結果が出るまでに時間がかかることや、費用がかかることは事前に確認しておきましょう。
そのため、価格差が大きい場合や、高額な不動産が含まれている場合に検討しやすい方法といえます。

家裁の調停・訴訟の手順

当事者同士の話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所での調停を検討することになります。
申し立ての際は、戸籍謄本や遺言書の写し、不動産に関する資料などをそろえ、争点を整理しておくことが大切です。
調停では、調停委員が双方の話を聞きながら、評価額や支払い条件などの論点を順に整理していきます。
感情的になりやすい場面でも、資料をもとに進めることで、話し合いの方向性を整えることができるでしょう。
また、財産一覧表やこれまでの経緯をまとめた資料があると、手続きを進めるうえで役立ちます。
なお、話し合いで解決しない場合は、遺留分侵害額そのものは最終的に訴訟で判断される流れになります。

弁護士相談のタイミング

請求の期限が迫っている場合や、相手と連絡が取りにくい場合は、早めに弁護士へ相談しておくことが大切です。
弁護士に相談すると、法的な見通しを確認できるほか、通知書の作成や交渉の進め方も整理しやすくなります。
とくに、不動産の評価額や遺言の内容が争点になっている場合は、早い段階で進め方を考えておくようにしましょう。
また、相談前に戸籍や不動産の登記事項証明書、固定資産税の資料などをそろえておくと、状況を伝えやすくなります。
生前贈与の内容やこれまでの話し合いの経緯、ご自身の希望もまとめておくと、状況に合った解決策を見つけやすくなります。

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まとめ

不動産相続の遺留分は、配偶者や子どもなどに保障された取り分であり、侵害されたときは期限に注意しながら金銭で不足分を請求します。
遺留分の計算では不動産の評価額が大きく影響するため、路線価などを参考に、亡くなった時点の価値を基準に金額を整理します。
評価額で合意しにくい場合は、不動産鑑定士や家庭裁判所の調停を活用し、必要に応じて弁護士へ相談しながら解決を進めましょう。
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