不動産売却で課税される贈与税とは?税金を軽減する方法を解説

不動産売却で課税される贈与税とは?税金を軽減する方法を解説

贈与税は、基本的に財産を無償で受け取った場合にかかる税金ですが、不動産売却で贈与税がかかるケースもあります。
節税目的で売却したのに、かえって税金が高額になることもあるため、注意が必要です。
今回は、不動産売却で課税される贈与税とはなにか、かかるケースや軽減する方法について解説します。

不動産売却で課税される贈与税とは?

不動産売却で課税される贈与税とは?

不動産売却をする場合は、関係する税金について知っておく必要があります。
ここでは、不動産に関係する「暦年課税」と「相続時精算課税」という、贈与税に関する2つの仕組みについて解説します。

贈与税の概要

贈与とは、何らかの財産を無償で第三者に提供する行為を指します。
贈与と譲渡の違いは、譲渡は有償・無償どちらの場合もあるのに対し、贈与は無償の行為を指すことです。
無償で受け取った側が負担する必要がある税金が、贈与税です。
例外として、金銭のやり取りが発生する譲渡であっても、贈与税の対象となるケースもあります。

暦年課税と相続時精算課税

贈与税には、暦年課税と相続時精算課税の2つの仕組みがあります。
暦年課税とは、1年間で贈与した額の総額が110万円を超えると、課税される方式です。
税額は、贈与された財産の資産価値によって決まります。
たとえば、200万円以下であれば10%、600万円以下で30%、3,000万円超で55%のように税率が増えていきます。
一方で、資産価値が増えるごとに、600万円以下では65万円、3,000万円超では400万円などの控除も適用可能です。
直系尊属から18歳以上の子や孫に贈与するケースでは特例税率が適用され、一般税率よりも資産価値の額に対する税率が低くなる仕組みとなっています。
相続時精算課税は、直系尊属など一定の条件を満たした方が選択できる、贈与税の仕組みです。
選択すると2,500万円までの贈与は非課税になり、2,500万円を超えた分の贈与については、一律20%の税率が課せられます。
ただし、相続時精算課税で一時的に非課税になった分は最終的に相続財産へ合算され相続税で精算されるため、最終的な税負担は相続時の財産総額や基礎控除の状況で変わります。
実行前に税額試算を行い、税理士に相談してください。
相続税の基礎控除枠を利用した後の額が、資産額を下回る場合に相続時精算課税を適用すると、節税が可能です。
したがって、最終的な税負担は相続時の財産総額、基礎控除の状況や相続税率によって変わるのです。
単純に「将来上がるから得」と断定せず、実際の税額試算を行い税理士と相談することを強く推奨します。

不動産売却で贈与税がかかるケース

不動産売却で贈与税がかかるケース

贈与税は、基本的に無償で提供された財産についてかかる税金ですが、不動産売却時にかかるケースもあります。
ここでは、贈与税がかかる2つのケースを解説します。

親族間取引

親族間取引とは、親子や兄弟姉妹などの親族間で不動産を売買することを指します。
親族間であっても、適正な価格で売買をおこなえば、贈与税はかかりません。
しかし、1,000万円の土地を100万円で売るなどの相場に合わない売買取引をすると、実質的な贈与とみなされる可能性があります。
税務署は、不動産の売買があったことや、売却額を登記簿謄本や確定申告によって把握しています。
売却後に確定申告をしていない場合は、税務調査が入る可能性もあるでしょう。
低額の取引で贈与とみなされた場合は、取引価格と市場相場の差額が贈与税の対象として課税されます。
節税対策で子どもに売却したつもりが、かえって高額な税金がかかることになるケースもあるため、注意が必要です。

法人間取引

法人間取引とは、関係会社間での取引や、代表者と法人間での取引のことを指します。
法人取引の場合も、市場相場に対して適正な価格で取引をすれば、贈与税が発生することはありません。
しかし、相場より低額で売却をすると、差額に対して贈与税が課税されます。
とくに、代表者個人と法人との間でおこなわれる不動産取引は、関係者間取引として税務署からのチェックが厳しくなります。
法人から個人への利益供与とみなされると、個人側には贈与税や所得税が課され、法人側も損金否認などのリスクが生じるため注意が必要です。
不動産売却で贈与税が発生しないようにするためには、時価を調べて適正な取引価格を設定し、正式な契約書を用意することが大切です。

不動産売却でかかる税金を軽減する方法

不動産売却でかかる税金を軽減する方法

不動産売却で贈与制度を利用しつつ、かかる税金を軽減するためには、注意すると良いポイントがあります。
ここでは、3つの方法について解説します。

毎年110万円ずつ贈与する

贈与税の暦年課税の仕組みを利用し、毎年の贈与額を110万円以下に抑える方法を検討できます。
不動産であれば、共有持分を少しずつ贈与するか、初めに売却して現金化したうえで110万円ずつ贈与していく方法があります。
もしくは、毎年110万円ずつの現金を贈与し、贈与の総額が不動産の時価に達した時点で売買契約を結ぶことも可能です。
暦年課税を利用する場合に注意が必要なのが、税務署から「定期贈与」とみなされることです。
定期贈与とみなされると、後から贈与税が課せられる可能性があります。
定期贈与にみなされることを防ぐ方法としては、毎回贈与契約書を作成することや、贈与額、贈与時期を変えることなどが挙げられます。
長期間かけて贈与をおこなう計画の場合は、税理士などの専門家に相談するとより安心でしょう。

控除や特例を活用する

相続時精算課税制度を利用すると、贈与額2,500万円まで非課税になります。
非課税分の税額は相続発生時に相続税の対象となりますが、相続財産が基礎控除を越えない額であれば、実質的に課税されません。
相続税の基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。
相続人が1人の場合、3,600万円まで控除されます。
生前贈与で相続時精算課税制度を利用して、上限の2,500万円まで非課税になっていたとしても、ほかの相続財産と合わせて3,600万円を越えなければ相続税も非課税です。
そのため、実質的には、贈与税も相続税も支払わなくて良い計算です。
贈与税には、配偶者特例もあります。
なお、配偶者控除や住宅取得等資金の非課税特例には適用要件(婚姻期間、住宅の要件、申告期限・添付書類など)があり、限度額や適用期間が制度改正で変わることがあります。
適用を検討する場合は必ず最新の要件を確認してください。
婚姻期間が20年以上の配偶者に対し、住宅や住宅の購入資金を贈与する場合は、2,000万円まで非課税になる制度です。
上記の暦年課税や相続時精算課税制度との組み合わせも可能です。
暦年課税と合わせると2,110万円まで、相続時精算課税制度で4,500万円まで非課税になります。
18歳以上の子どもが、父母や祖父母などから住宅購入援助を受ける場合の「住宅取得等資金の贈与の特例」もあります。
各種控除や特例を活用すると、税金負担を軽減できるでしょう。

適正価格で取引する

不動産売却が贈与とみなされるリスクを回避するためには、適正価格で取引することが大切です。
税務署調査を受けた場合の備えとして、不動産鑑定士による不動産の鑑定評価を取得しておくことはおすすめです。
不動産鑑定士は国家資格者であり、不動産の適正な時価を判断できます。
不動産鑑定士が作成した鑑定評価書は、専門的・中立的な根拠として、公的機関や裁判所で評価されるケースが多いです。
鑑定評価にもとづいた価格で取引すれば、親族間や法人間取引であっても、贈与とみなされるリスクは少なくなります。
不動産会社の無料査定サービスなどは、税務署調査時の証拠にはなりづらいため、注意しましょう。

まとめ

贈与税は、基本的に無償で提供された財産を受け取った側にかかる税金です。
しかし、不動産売却の親族間取引や法人間取引において、贈与とみなされた場合は贈与税がかかるケースがあります。
不動産売却で贈与とみなされないためには、不動産鑑定士に鑑定評価を依頼し、適正価格で取引をすることが大切です。

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