相続の際に知っておきたい寄与分ってなに?特別寄与料についても解説!

久保 毅明

筆者 久保 毅明

不動産キャリア9年

東大阪市を中心に、売却取引件数は年間約80件以上。東大阪の会社にて2015年から3年賃貸仲介業を、2018年から4年売買仲介業を学んだのち、2022年に株式会社SR総合不動産販売を設立。9年の不動産経験と税務・登記・残置物処分などの専門家ネットワークを活かし、複雑な売却も一貫してサポート。【迅速な対応・的確なご提案・安心のお取引】を大切にお客様に最適なプランを提案している。

相続の際に知っておきたい寄与分ってなに?特別寄与料についても解説!

相続の際は、遺産をできるだけ平等に分けたいものでしょう。
相続した財産を平等に分けるために知っておきたい制度の1つに、寄与分が挙げられます。
そこで今回は寄与分とはなにか、認められる要件などもふまえて解説します。
特別寄与料についても解説しますので、不動産を相続する可能性のある方はぜひご参考にしてください。

相続における寄与分とは①概要や請求する方法

相続における寄与分とは①概要や請求する方法

相続が発生すると、さまざまな手続きに時間がかかります。
そのなかでも時間がかかる可能性があるのは、遺産分割です。
2,000万円の現金を子ども2人が平等に分けるケースなどは、問題が起こる心配はそれほどないでしょう。
けれど、どちらかが親の介護をしていた場合、同じ金額では不平等になる可能性があります。
そのような問題を解消する方法に寄与分と呼ばれる制度があるので、概要を確認しておきましょう。

寄与分とは

寄与分とは、被相続人の財産の維持や増加に貢献した相続人が、ほかの相続人よりも相続財産を多くもらえる制度です。
たとえば、相続財産が2,000万円で相続人が長男と長女の2人である場合、1,000万円ずつ分けることが一般的です。
けれど、長男の寄与分が300万円認められた場合は、長男が1,300万円で長女が700万円となり、長男は通常の相続分以上の財産を受け取ることができます。
この制度が設けられた理由は、貢献度を考慮せずに遺産を均等に分けると不公平になってしまうからです。
被相続人の家業を無給で手伝ったり、介護をしたりしていた方が、ほかの相続人と同じ割合では納得がいかないことも多いでしょう。
そこで、被相続人への貢献度に応じて相続財産を増やすことにより公平性を保てるように、寄与分が設けられました。

寄与分を請求する方法

被相続人に貢献しても、自動的に寄与分を得られるわけではありません。
寄与分を認めてもらうためには、遺産分割協議の際に自分で主張する必要があります。
遺産分割協議とは、相続人全員で遺産の分け方について話し合って決めることです。
このときに、寄与分が認められれると思われる行為をしたので、それに応じた遺産をもらいたい旨を申し出ます。
ほかの相続人に認めてもらえれば、寄与分がプラスされて遺産を多く受け取ることができます。
もし認めてもらえなかった場合は、遺産分割調停の申立てが必要です。
遺産分割調停では第三者である調停委員2名と相続人が話し合いをして、問題の解決を図ります。
相続人間の話し合いでは納得しなかった方でも、調停委員を介すると寄与分を認めることがあるでしょう。
それでも話し合いがまとまらない場合は、自動的に遺産分割審判へと移行します。
これは裁判であるため、法的根拠を示す必要などが生じ、それまでの話し合いよりも寄与分が認められることは難しくなります。
遺産分割審判まで進むと長い時間がかかり、その間は遺産を分けることができない点にも注意が必要です。

相続における寄与分とは②5つの要件と5つの型

相続における寄与分とは②5つの要件と5つの型

寄与分が認められるためには、要件を満たさなくてはなりません。
満たすべき要件は5つあるので、確認しておきましょう。

寄与分が認められるための5つの要件

寄与分が認められるための要件は、おもに以下の5つです。

●相続人である
●被相続人の財産の維持または増加に貢献した
●期待される以上の特別な貢献であった
●無償もしくはそれに近い形で貢献した
●一定期間以上継続して貢献をおこなった


まず、寄与分が認められるのは相続人だけです。
被相続人の親族であったとしても、相続人ではない方に寄与分は認められないので注意しましょう。
また、貢献した内容や度合いなどにもさまざまな要件があります。
どれだけ時間をかけていても、被相続人の財産の維持や増加につながっていない場合は認められません。
そして、貢献が通常の範囲ではなく「特別」であることも必要です。
なぜなら、民法では血のつながっている方や同居している方とは互いに助け合う必要があると規定されているからです。
たとえば、夫の週2回の通院を妻が1年間毎回付き添ったとしても、民法で規定された範囲内だとみなされる可能性があるので注意しましょう。
そして、それらの行為によって生活費や報酬などのお金をもらっていないことも要件です。
さらに、貢献には継続性も必要であり、3年以上続けると認められる可能性が高くなります。

寄与分が認められる行為の代表的な5つの型

寄与分が認められる代表的な行為は、「家事従事型」「金銭出資型」「療養介護型」「扶養型」「財産管理型」の5つです。
家事従事型には被相続人の事業を手伝う行為、金銭出資型にはお金を出してあげた行為が該当します。
療養介護型は看病や介護をしていたこと、扶養型は生活の面倒を見ていたことです。
そして、被相続人の財産を管理することによって財産の維持や増加に貢献した場合は、財産管理型に該当します。
これらに当てはまる行為でも、多少おこなった程度では認められないので注意しましょう。
なお、寄与分の請求に時効はありません。
ただし、遺産分割協議は成立すると原則として変更できないので、寄与分を希望する場合はその前に主張しましょう。

相続における寄与分とは③相続人以外に認められる特別寄与料

相続における寄与分とは③相続人以外に認められる特別寄与料

先述のとおり、寄与分は相続人しか認められません。
けれど、相続人以外の方が被相続人に大きく貢献していたこともあるでしょう。
たとえば、被相続人である父親の介護を、子どもの配偶者が長年していたケースなどです。
このようなケースの救済措置として設けられたのが、特別寄与料です。
どのような制度なのか、確認しておきましょう。

特別寄与料とは

特別寄与料とは相続人以外の親族も寄与分を主張できる制度で、2019年7月の民法改正によって施行されました。
特別寄与料についてとくに押さえておきたいポイントは、主張できる範囲と型、時効の3点です。
まず、主張できる範囲は親族に限られ、該当するのは6親等内血族と3親等内姻族です。
この範囲に該当しない事実婚の妻や友人などは、主張することができません。
また、特別寄与料で認められるのは労務の提供のみです。
寄与分にあった金銭出資型など、労務ではない内容は認められないので注意しましょう。
そして、特別寄与料には期限が設けられていることにも注意が必要です。
寄与分には期限がありませんでしたが、特別寄与料は相続の開始か相続人を知ったときから6か月、もしくは相続開始から1年が期限です。

相続人以外に財産を渡す方法

相続人ではない方へ財産を渡す方法があります。
たとえば、遺言書を作成すると、相続人や親族以外の方にも財産を渡すことが可能です。
また、生前贈与で先に財産を渡しておくことも1つの方法です。
ただし、これらの方法には問題もあります。
遺言書は書き換えや紛失などが懸念されるため、財産をもらう予定の方は貢献がきちんと報われるかどうか心配になるかもしれません。
生前贈与の場合は、財産を渡したあとも貢献してもらえるのかどうか不安になることがあるでしょう。
このような心配や不安を解消する方法には、負担付死因贈与契約があります。
これは、「私が死ぬまで介護を続けてくれたら財産を譲る」などのように、条件付きで贈与をおこなう契約です。
ほかにも生命保険の受取人に設定する方法などがあるので、適した方法を検討しましょう。

まとめ

被相続人の財産の維持や増加に大きく貢献した相続人は、寄与分を主張できます。
寄与分を主張するためには、5つの要件を満たしている必要があります。
相続人ではなくても特別寄与料が認められるようになったので、平等に遺産を分ける方法としてこれらの制度を押さえておき、相続手続きを円滑に進めましょう。

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